「内申、内申」っていうけれど、それって何?と思ったことはありませんか。
じぶんたちも経験しているのに、いざ聞かれると分からない。
そこで、中学生をもつ私たちが実際に体験したことをまじえて伝えます。
いちばん痛感するのは、「内申を知らないと高校受験がわからなくなる」です。
なぜ高校受験に内申が必要なのか
なぜ「内申」が必要なのか?
それは当日の入試の結果だけでは、合否が決まらないからです。
つまり、
入試当日の点数がたとえ低くても、これまで頑張った中学生活の成果が加点され合格することがあるのです。また逆のことも言えて、どんなに当日の入試成績が良くても内申が振るわず総合点が足りない場合もでてきます。
これまでの成績(部活戦績、役員活動、資格も含む)+当日の結果
これがすべてです。
ここでよくあるのは、
✓親が内申のことを知っているけれど子どもは知らない
✓実際の高校がどういう基準で採点しているか知らない
✓中学校の個人面談ではピンとこなかった
この疑問は、まず解決しておいたほうが良いと思いました。
どうして必要かというと、この内申を味方にして「当日を乗りきる力」と「子ども自身が分析できる力」をつけることが重要になるからです。
わたしが内申をしらべようと思ったのは、中2の学年末試験も終わったころ息子がこんなことをいいだしたからです。
なんで模試受けなきゃなんないの?
小テストはダルいから、勉強してない。
眠いんだから、ちょっとぐらい寝てもどうってことないでしょ?
いやいや、ちょっと待てよ!
そんなこと言って!
「内申」にぜんぶ響いてくるんだよ!
「内申」の意味がわかんない
そこで…「内申て何?」を考えてみました。
⇒内申のしくみ(調べてわかったこと)を子どもに説明する
⇒お近くの高校のホームページの入試基準を見てみる
⇒つい最近受験したひとから教わる
⇒通っている塾の先生に相談する
⇒内申に影響する時期や内容を一覧にしてみる(学校の年間予定表を活用)
テスト期間や模試の日、願書提出までのざっくりした流れを把握するための表はこのように作ってみました。良かったら参考になさってください。
行事予定に書いてある「Vもぎ」についてはこちら
内申はどういう風に計算されるのか
まず気になる内申が計算される期間。
わたしたちが住んでいる埼玉県では、1年~3年の2学期までの成績がすべて計算に含まれます。10月の三者面談で「この成績で願書だしますよ」と言われるようです。
たとえば、埼玉県の某公立高校のホームページにいくと
選抜資料
○学力検査の扱い ………… [500点]
1年 2年 3年
○調査書の扱い 学習の記録の得点 (1:1:2) ……… (180点)
特別活動等の記録の得点 ……… ( 50点) …… [240点]
その他の項目の得点 ……… ( 10点)
○その他の資料 なし
なんて書いてある文書が、ダウンロードできます。
この学校の場合、たとえば1年~3年まですべて45(9教科すべて成績が5)だったときは 45+45+90=180 となるわけです。
1:1:2の学校があれば、1:1:3や1:2:2の学校もある。
行きたい学校が、どの学年でがんばれば内申が積み上がる予想ができます。
地域によっては、計算される期間や計算方法は違います。通学されている学校の進路説明会などで確認なさってください。
私立の場合も、ホームページに内申がどれだけ必要か具体的に記載されています。
※埼玉県私立高校入試は、学校の内申のほかに北辰テストという模試を重視し役立てる特殊事情があります。
内申点はどうやったら取れるか
結局、いちばん気になるのはココですよね。
以前、息子が定期テストが振るわず青くなった話を書きました。
ところが、少々不思議なことがありました。それは、それほどでもない点数なのに学年末の評価が4や5になったものがあったこと。なにかの間違いかと思いました。
ひとつは、全体的に平均点が低い科目だったから。
もうひとつは…
うん、ノートの点数はいいんだよ
「期限」「見やすい」「自己分析できている」
この3点を守れていた教科は、ノートなどの『提出点』に救われます。
音楽・美術などの芸術教科は、センスだったり美術部や吹奏楽部の独壇場と思われがちです。
が、「歌唱テストでしっかり口をあけ懸命に歌った」とか「よく観察して鑑賞文を書いていた」など『授業態度点』につながるものをしっかりやる。
これだけでも印象は違ってくるようです。
ただし「鑑賞文」はクセモノ。国語力でカバーできない我が子の場合、意味がわからないことを書いて先生に「?」マークをつけられたこともありました。
内申点のカギは
「定期テスト」「提出点」「授業態度」の総合点です。
また、数学の三角定規やコンパス、技術の工具、理科の実験道具、音楽のリコーダーや美術のポスターカラーなど道具を正しく丁寧に使えてレポートできているのか。
日ごろ、テストが振るわないとわかっていたら「そのほかの部分でカバーできるよ」ということを早くから伝えておくといいと思います。
もう一個、不思議な点がありました。じつは息子の字はかなりキタナイ。
ですが、ノート点が取れていたものがありました。
ここを息子に聞きました。
間違えたところの理由が書けたことかな
提出のきまりに、間違い理由を分析して書く教科があります。しっかり書いていれば、「ちゃんと復習したな」と先生も認識してくださるようですよ。
よりノートの点数を安定させるために、見やすいノートの書き方に関する本も買いました。具体例が豊富にあって、わかりやすかったです。
何度かテストをするうちに、「あの先生は、〇〇を見ている」という情報が集まります。そこを早くから押さえられるかにかかってくるなと思います。
そんなこんなで、あっという間に1年がすぎて2年の後半になってしまいました。
つぎは、定期テストスケジュールをどう立てていくのか。
わが家の試行錯誤をお話しします。